この設備で未だに頑張っていられるのもこれだけ山の中にあるからかもしれない。 都会にあればまず客は入らない温泉だ。 しかし個人的にはとても気に入った温泉の一つに入れられる。
外から見たら昔のよろずやさん?「魚」と漢字が入っているからお魚屋さん? 酒屋さん?にも見える。
そうと知らなければ、この店の裏側に温泉があるなんて気づかないと思う。
お店で400円払って気になることを聞いてみた。 お休みが「不定休」の意味。 身内に不幸があった時など本当に特別な日以外は営業しているんだそうな。
10回入ると1回ただになるスタンプカードに一つ印を押して渡してくれた。 なるほど、地元の人が多いんだな。
お店の裏に温泉の入り口がある。中まで入って案内してくれた。 まるで普通の家の中に温泉があるみたいだ。廊下が狭い。
客は誰もいなかった。これがいい。 湯船は1つ。いたってシンプル。やや熱め。でも気持ちいい。お湯が柔らかい。 湯船の隅っこに一つだけバブルジェット付き。
これだけひなびた温泉はちょっと見つけるのに苦労するぞ。 設備は思いっきり古いし清潔感まるで無し。
入り口から入ったところには鍵のかかる靴箱があったけれど、脱衣所にはかごだけ。ロッカー無し。 だいたい建物自体がいつ取り壊してもおかしくないような年代もの。
でも、とっても気に入りました。温泉気分は最高です。
最近温泉に入りに来る人は 設備とか清潔とか言い過ぎ。 たまにはこんな温泉で田舎気分にどっぷり浸かるのがいい。 都会ですさんだ心が一気に回復すること請け合い。
経営者の方へ。 もしも風呂場に手を加える予定があるならば、男湯の窓はすりガラスでなく透明な素通しガラスでいい。 窓を開けてみたら山肌にはこんもりとした木々と川のせせらぎが。 これを浴場から眺めて入ると、もっと温泉気分が盛り上がる気がします。大丈夫、だれものぞかれることを気になんかしないし。 (女湯はもちろん透明は不可)
外に出て見回してみた。 壊れた車が倉庫代わりに使われている。壊れたテレビが積んである。 ああ、昭和末期がある。 ………… また必ず行きます。それまで営業を続けていてください。
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投稿日:2016/09/17(土)
利用時期:2016年 7月~9月
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